メトロノームを使うと上達する
バスティン先生のセミナーでは、メトロノームを使って公開レッスンを行っていました。
ひとりずつが、メトロノームを持ち、レッスンやお家の練習で必ず使う、とのことでした。
その公開レッスンでは、♩=50に合わせて、曲を弾いていましたが、
この速さは、時計の秒針より遅いです。
ご存じのとおり、秒針は♩=60なので、慣れないと合わせるのが難しい「遅さ」です。
この「遅さ」で練習すると、音をよく聴きながら弾かなければならないし、
テクニックも確かめながら弾かなければなりません。
遅いテンポで練習するメリットは、上達への早道でしょう。
遅いテンポで弾けるようになって、そして、テンポを上げていく、という練習方法が一般的だと思います。
そして、もうひとつ、メトロノームが必要だと思った場面。
ハイドンのソナタを練習していた時。
なんだか、サマにならない…
基本に戻ってメトロノームに合わせて弾いてみました。
すると、サマにならなかったメロディーが、それらしく聴こえるようになったのです。
メトロノームで合わせる前は、知らないうちに、自己流の速さが生じていました。
自然に速くなってしまうところがあり、それを埋め合わせるために、どこかでテンポを遅くしていた、
というような。
つまり、同じ速さで弾いているつもりなのに、そうではなかった。
だから、メロディーがサマにならなかった。
くどい話になりましたが、メトロノームに合わせるだけで、
曲の仕上がりが格好良くなることもある、ということです。