三拍子がおかしいと言われます。どうしたらいいですか?
三拍子に「見えない1拍」がつく
いつも、三拍子になると「変」「合っていない」「1拍多かったですよ」と言われます。
どうしてか分からないんです。
お悩みを話して下さいました。
実は、結構、よくあることです。
|123■|123■|
のように、123の後に1拍(■)入ってしまう。拍は見えないので、自分ではきちんと3拍子を取っていると思っている。
でも、はたから聞くと、見えない1拍のせいで4拍子に聞こえる。
日本人はもともと3拍子は苦手
3拍子はワルツなど、踊りの拍子です。ヨーロッパに昔からある踊りです。しかし日本は、2拍子が多いです。盆踊りを考えてみて下さい。手拍子を「1,2, 1,2」という感じで打ちます。
そもそも農耕民族なので、クワをふるう動きが遺伝子に入っている、という説が有力です。
リズムは、祖先の暮らしから影響を受けます。
ですから、3拍子ができないからと言って、ダメだ、と思うことはありません。「苦手」と自覚することで、克服する方法を考えていけばいいのです。
3拍子の攻略法
- 楽譜を指さしながら読む
リズムと音を別に読みます。特にリズムは、4分音符、2分音符など、長さを意識して。
タンなどリズムを数える方法がありますが、自分が分かりやすい数え方でやってみましょう。 - 楽譜を指さしながら1,2,3と読む
リズムと音が読めたら、口で1,2,3-1,2,3と言いながら音符を指していきます。
1拍目が4分音符なら指を1回指せばいいですが、8分音符が2つの時は、2回指します。 - 片手を弾きながら指揮をする
右手のメロディーが弾けるようになったら、左手で三角を書きます。三角は指揮の3拍子です。
指揮をしながら弾くイメージです。
手が混乱するので、できる範囲で。
いずれにしても、いきなり弾くのはおススメしません。きちんと楽譜を見て、指がさせて、初めて音を出します。
ピアノを習っているからと言って、いつも音を出せばいいと思ったら大間違い。
音を出す前の「仕込み」が大切です。
一番効果があるのが、録音することです。ボイスレコーダーでもスマホカメラでも、自分の演奏を録音してみましょう。
恥ずかしいですが、これが一番の近道です。
ミスは、自覚したくないから克服できないのです。逆に、ミスを克服したければ、自分の間違いを自覚することです。「自覚してます」という方でも、本当に、厳密に、どこがどうおかしいのか、どう間違っているのか突き詰められていない人が多いです。
実は、ミスは音が2つだけです。楽譜上で隣り合った音がつながらないのがミスになります。弾けないところは、突き詰めると音が2つなのです。
録音が一番の近道です。でも怖くてできない。やるかやらないかは自分次第。さあ、どうしますか?