ピアノを買ってもらっても嬉しくなかった理由

電子ピアノを買ってもらったのに嬉しそうじゃない

夏から通い始めてくれるようになった、M子ちゃん。

この度、ピアノを買ってもらいました。

その報告をしてくれたのですが、何やら、あまり嬉しそうではない。

ふと、

「先生のとこのピアノと違うの?」

と、聞いてみると、

「そう」

「大きいピアノじゃないの?」

「そう」

「発表会の時のピアノみたいのだと思ってたの?」

「そう」

彼女にとって、初めて触れたピアノが当教室のボストンGP193のグランドピアノ。

2番目に触れたのが、発表会の会場のヤマハ C6 classXA。

 

M子がピアノと思っていたのは、短い人生において、この2台だったわけです。

 

音の違いが敏感に分かる年代

見た目の違い(多分大きさ)も、ちょっと納得できなかったかもしれないけど、

音の違いも敏感に感じ取っていたんじゃないか、と想像します。

 

耳が一番発達するのは、小学校入学頃、までと言われています。

その時期に、良い音のピアノに触れた彼女は、きっと、一生耳に残ることでしょう。

 

何とか納得してもらうことに

「大きいお姉さんたちが上手なのは、M子ちゃんが買ったもらったのと同じピアノで一生懸命練習したからだよ。

うんと上手にならないと、グランドピアノはお家に置けないの」

と伝え、なんとか、納得してもらいました。

初期のうちから、良いピアノを与えるに越したことはありません。

とは言え、ピアノを習い始めたばかりの子にグランドピアノを買ってあげられるのは、普通の家庭では難しい話。

何と言っても、高い買い物です。

お隣さんとの音の問題などや住宅環境も考えないといけないのでピアノを買うのはよく考えてからになります。

 

ただ、レッスンに来た時に必ずグランドピアノの響きをきちんと味わうこと。

発表会やステップで、ホールに響きわたるグランドピアノを弾く経験をすること。

 

この点は、妥協せずに、きちんとやりたいと思います。

そのうちに、グランドピアノをお家で弾くんだ!

という夢をかなえてくれる子が、現れることを祈って。