大人も子どももレッスンでは本を2,3冊並行して使います。

なぜ本は1冊ではないのか?

現在は、忙しい世の中であることなどから1冊ですべてピアノレッスンをカバーできる教本が出版されています。

ですが、当教室では、2,3冊の教本を並行して使うようにしていただいています。

それは、本によって練習の目的が違うからです。

ピアノの本

使いこまれた本

 

基礎練習のための本

  • 手の形や椅子に座る姿勢位置
  • 指の番号(1,2,3,4,5)
  • 音の名前
  • リズムの読み方

これらを正しく覚えることが大切です。好きな曲だけを弾く楽しみ方もありますが、せっかく習うのであれば基礎基本をしっかりと学んだ方がお得です。

そして、少しずつでも基礎基本を学ぶことで、あとになってぐっと成長する時が来ます。

成長とは、ひとりで楽譜が読めて好きな曲が弾ける段階、と当教室では考えています。

 

↓↓当教室では大人も子どももまずはこの本から始めています

 

 

 

曲を練習するための本

今のレベルに合った曲を最初から最後まで通して弾けるようにします。

1曲を最初から最後まで通して弾く、というのは当たり前のようですが、レベルによって長さが違います。

例えば、習いたての人に楽譜10ページの曲を弾けるかと言ったら、どんなに簡単な曲でも難しいものです。

1曲を通して弾くというのは、大変な集中力が必要だからです。

 

ですから、「今のレベル」で最初から最後まで通して弾ける曲の練習をするわけです。

 

1曲を弾くというのは、上記の

  • 手の形や椅子に座る姿勢位置
  • 指の番号(1,2,3,4,5)
  • 音の名前
  • リズムの読み方

を同時におこなうだけでなく、それを最後まで維持する集中力が必要です。

 

最初は、8小節くらいからはじめて、だんだん増やします。習う曲は1曲ではなく、数曲同時に宿題に出します。

「簡単」と思えるくらいの曲を何曲も練習する方が効果があるからです。

 

↓↓子どもにはこちらをおすすめしています。大人の方はお好みなどに合わせて選びます。

 

 

レパートリーを増やしていく

子どものピアノはじめてさんは、曲の練習をしっかりレッスンしていきますが、大人の生徒さんは、上記すべて忘れていいのでお好きな曲をレッスンします。

大人の場合は、色々な音楽を聴いているので、「これを弾きたい」という曲をお持ちです。それを実力に合わなくても、お好きに弾いて頂いています。

ご自分の「レパートリー」を増やしていくのです。

 

レパートリーの場合は、指番号が違っていても、手の形がよくなくても、「この曲を弾くと幸せだ」という感覚を味わうことが大切だと考えています。

レッスンをする方(私)は、どうしても指番号を直してしまいたいのですが、そこはグッと我慢して、幸せな気持ちをともに味わうようにしています。

好きな曲を自由に弾けるのがピアノを習う楽しさです。

最初の2冊で基礎基本をがっちりと集中して学んだので、ここは、自由にして頂くのがいいと思っています。

 

そのうちに、基礎基本のレベルが上がってくると、自然にレパートリーも「勝手に」ではなく「基礎基本」にのっとった弾き方に変化していきます。

 

独学で習う場合もこの方法がおススメ

ピアノを独学で習う方が増えました。

1曲集中型で〇年かけて弾けるようになる方もいらっしゃれば、残念ながら途中でやめてしまう方もいらっしゃいます。

1曲集中は、基礎基本がないと途中で弾けなくなる時がきます。それがピアノをやめてしまうきっかけになったりします。

 

「この曲を弾きたい!」という強い気持ちはそのままで、上記の「基礎練習のための本」「曲を練習するための本」も同時に取り組んでみてはいかがでしょう?

マンネリ化を防ぐだけでなく、ちゃんと上達していかれますよ。

参考にしてみて下さい。